レンズ選びのコツ
メガネはなんといってもレンズが命である。オシャレメガネならともかく、不足している調節力を補うにはやはり優れたレンズが必要となってくる。
優れたレンズとは、像が歪んだり色が変わって見えたりしないレンズのことである。だが、レンズに関しては安心して結構である。今や日本は世界一といわれるまでの精巧なレンズをつくり出す技術を持ち合わせている。
第2次世界大戦まで、レンズエ業はなんといっでもドイツが世界最高の座をしっかりとおさえていた。もともと、イタリアのベネチアに始まったレンズ工業は行商人の手でドイツに早くも届いたのである。そして、ドイツから全ヨーロッパに広がっていった。いわば、レンズに関してはドイツが要的存在である。こんな関係からドイツはレンズの大しにせであった。それが、戦後カメラ工業の発達を見てもわかる通りドイツをしのいで日本が世界のトップにおどり出たのである。
日本人は現在でも相当な舶来礼賛主義。しかし、メガネのフレームは舶来品を好む人でもレンズは国産品を用いる人が多いようだ。事実、日本のメーカーも大変鼻息のあらいこと。ただよく見える時代は去った。いまや、よく見えることに加えて眼を守るンソズの時代、とまでの強気な事を言っている。たしかに日本の有名メーカーのレンズは、この言葉を裏づけるように像の歪みもきわめて少なく、色による変化もわずかになってきた。しかし、この世界最高の技術が裏目に出ているケースもある。
なにしろ日本人は有名な手先の器用な民族。世界的なレンズ作りを家内工業的にやってのけて、しかもごく安く提供しているメーカーもある。この安ものレンズは、一見して有名メーカーのものとほとんど変わらないのである。専門家でもちょっと見ただけではわからないくらいの出来である。もちろんわれわれ素人による区別は、絶対にムリといってもよいだろう。
それだけ上手に作られているならいいではないかと思いたくなる。しかし、ここに落とし穴があるのだ。像の歪み消しの工程に手抜きがあったり、反射止めのコーティングという工程を適当にしておくことがある。こんなメガネを長い間使っていると、像の歪みや光線の屈折の関係から疲れ目症状が起きやすくなる。もちろん、家内工業でゴツゴツと芸術品と思われるようなすぐれたレンズをつくり出す場合もあるが。
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